モデル事務所を移籍するタイミングはいつ?成功する移籍の条件とは

モデルとして活動する中で、キャリアアップや方向性の違いから「事務所の移籍」を考える瞬間は、誰にでも訪れる可能性があります。

でも、いざ移籍を考えると「タイミングはいつがいいの?」、「今の事務所とトラブルにならないかな…」、「移籍して本当に成功できる?」など、たくさんの不安が頭をよぎりますよね。

その気持ち、よく分かります。
大切なキャリアの岐路だからこそ、慎重になるのは当然のことです。

この記事では、私たちMODEL Bookmark 編集部が、現役モデルのリアルな声をもとに、そんなあなたの悩みに寄り添います。
移籍を考えるべきサインから、円満に退所するための具体的なステップ、そして何よりも大切な「成功する移籍の条件」まで、分かりやすく丁寧に解説します。

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Contents

まずは一度立ち止まって。本当に「移籍」がベストな選択?

移籍を決断する前に、まずは冷静に現状を分析することが大切です。
感情的な「辞めたい」という気持ちだけでなく、客観的に自分の状況を見つめ直してみましょう。

今の事務所への不満を書き出してみよう

なぜ、あなたは事務所を移籍したいのでしょうか。
まずは頭の中にあるモヤモヤを、紙やスマホのメモにすべて書き出してみてください。

  • 仕事内容(やりたい仕事ができない、オーディション情報が少ないなど)
  • マネージャーとの関係(コミュニケーションが取れない、方針が合わないなど)
  • 給与や待遇面(ギャラの支払いが遅い、契約内容が不透明など)
  • 事務所の将来性(得意なジャンルが自分の目標と違うなど)

不満に感じていることを具体的にリストアップすることで、問題の核心が見えてきます。
その原因が、事務所側にあるのか、それとも自分自身の課題なのかを冷静に切り分けることが、次の一歩を考える上でとても重要です。

移籍でしか解決できない問題か考える

書き出した不満点の中には、事務所を辞めなくても解決できることがあるかもしれません。

例えば、「やりたい仕事の方向性を理解してもらえない」という不満であれば、マネージャーと改めて面談の機会を設け、自分のキャリアプランを熱意をもって伝えることで状況が変わる可能性もあります。

「移籍」は、あなたのキャリアにとって非常に大きな決断です。
その決断を下す前に、今の環境の中で解決できる可能性が本当にないのか、もう一度だけ探ってみる価値は十分にあります。

後悔しないために。モデル事務所を移籍するべきベストタイミング

移籍はタイミングが非常に重要です。
焦って行動すると、かえって状況が悪化してしまうことも。
ここでは、移籍に適したタイミングと、絶対に避けるべきタイミングを解説します。

【基本】契約満了のタイミング

最もスムーズで、事務所とトラブルになりにくいのが、現在の事務所との契約が満了するタイミングです。
これは移籍における大原則と言えるでしょう。

多くの事務所では、契約書に「契約を更新しない場合は、満了日の〇ヶ月前までに申し出ること」といった条項が定められています。

このルールに従って、指定された期間内に契約更新の意思がないことを伝えるのが、最も円満な方法です。

キャリアの方向性が明確になった時

「今後はハイブランドのショーモデルに挑戦したい」
「俳優業にも力を入れていきたい」

このように、モデルとして目指す道が具体的になり、現在の事務所ではその目標を実現するのが難しいと感じた時も、移籍を考える良いタイミングです。
自分のビジョンを明確にした上で、その実現を強力にサポートしてくれる事務所を探しましょう。

避けるべきワーストタイミング

一方で、避けるべきタイミングもあります。
それは、契約期間の途中で移籍しようとすることです。

契約期間中の退所は、事務所に対する契約違反となり、違約金の請求や損害賠償問題に発展する可能性があります。
また、事務所と何らかのトラブルを抱えている最中に、感情的に「辞めます!」と告げてしまうのも絶対に避けましょう。

まずは目の前の問題を冷静に解決し、クリアな状態で将来の判断をすることが、結果的にあなた自身を守ることにつながります。

これが絶対条件!成功する移籍を叶える3つのポイント

移籍を単なる「事務所の変更」で終わらせず、「キャリアアップ」に繋げるためには、押さえておくべき重要な条件があります。
この3つのポイントを胸に刻んで、移籍活動に臨んでください。

ポイント1:明確な目標と移籍理由があること

「なぜ移籍したいのですか?」
「この事務所で、あなたは何を実現したいですか?」

これは、移籍先の事務所の面接で必ず聞かれる質問です。
この問いに、自分の言葉で、情熱をもって答えられることが、成功する移籍の絶対条件です。

「今の事務所が嫌だから」といったネガティブな理由だけでは、新しい事務所もあなたを迎え入れたいとは思わないでしょう。
「〇〇という目標を達成するために、貴社の△△という強みが必要だと考えました」というように、ポジティブで具体的なビジョンを語れるように準備しておくことが何よりも重要です。

ポイント2:「円満退所」を徹底すること

モデルや芸能の業界は、あなたが思っている以上に狭く、人と人との繋がりで成り立っています。
今の事務所と険悪な別れ方をしてしまうと、悪い評判があっという間に業界内に広まってしまう可能性があります。

お世話になった事務所やマネージャーへの感謝の気持ちを忘れず、最後まで誠実な対応を心がけましょう。
進行中の仕事の引き継ぎなどを責任をもって行うことは、社会人としての最低限のマナーです。

そして、移籍先の事務所やオーディションで、前の事務所の悪口を言うのは絶対にやめましょう。
それはあなたの品位を下げ、誰からの信頼も得られない行為です。

ポイント3:次の事務所との相性を慎重に見極めること

移籍はゴールではなく、新しいキャリアのスタートです。
だからこそ、次のパートナーとなる事務所選びは慎重に行わなければなりません。

  • 事務所が得意な仕事のジャンルは、自分の目標と合っているか?
  • マネージャーのサポート体制は手厚いか?
  • 所属している他のモデルは、どんな雰囲気で活動しているか?
  • 契約内容は、自分にとって不利なものになっていないか?

公式サイトやSNSの情報だけでなく、業界の評判などもリサーチし、多角的に情報を集めましょう。
いくつかの事務所と面談する中で、「ここの人たちとなら頑張れそう」と心から思えるかどうか、自分の直感も大切にしてください。

【5ステップ】円満に移籍を成功させるための完全ガイド

実際に移籍を決意したら、感情的に動くのではなく、計画的に行動することが成功の鍵です。
ここでは、具体的なステップを5つに分けて解説します。

ステップ1:情報収集と移籍先のリストアップ

まずは、あなたの目標を叶えてくれそうな事務所を徹底的にリサーチします。
事務所の公式サイトやSNSはもちろん、所属モデルの活動実績やインタビュー記事なども参考に、候補となる事務所をリストアップしていきましょう。

ステップ2:契約内容の再確認

現在の事務所との契約書を、改めて隅々まで読み返してください。
特に以下の項目は、あなたの今後を左右する重要なポイントなので、絶対に確認が必要です。

  • 契約期間:いつまで契約が有効か。
  • 契約解除の条件:契約更新しない場合の通知時期や方法。
  • 芸名の権利:その芸名を退所後も使えるか。
  • 宣材写真の権利:今の宣材写真を今後も使えるか。

もし不明な点があれば、うやむやにせず、信頼できる人に確認しましょう。

ステップ3:現在の事務所への意思表示

契約書で定められた通知期間を守り、まずは信頼できるマネージャーに意思を伝えます。

この時、いきなり「辞めます」と切り出すのではなく、「今後のキャリアについて、一度ご相談したいことがあります」とアポイントを取るのがマナーです。

二人きりで落ち着いて話せる場で、感情的にならず、これまでの感謝の気持ちを伝えた上で、将来のキャリアプランを誠実に話しましょう。
あなたの真剣な想いが伝われば、マネージャーもきっと理解しようと努めてくれるはずです。

ステップ4:退所手続きと引き継ぎ

事務所の指示に従い、必要な書類の提出など、退所手続きを進めます。
もし進行中の仕事や、あなたが担当していた業務があれば、後任の担当者やマネージャーに責任を持って引き継ぎを行いましょう。
「立つ鳥跡を濁さず」の精神が、あなたの未来の評判を守ります。

ステップ5:新しい事務所との契約

移籍先が決まったら、いよいよ契約です。
提示された契約書は、その場でサインするのではなく、一度持ち帰ってじっくりと内容を確認しましょう。
ギャランティの条件、仕事の範囲、権利関係など、少しでも疑問に思う点があれば、納得できるまで質問してください。

可能であれば、弁護士などの専門家に契約書をチェックしてもらう(リーガルチェック)と、より安心です。
焦らず、慎重に進めることが、未来のトラブルを防ぐ最善策です。

よくある質問(FAQ)

最後に、モデルの事務所移籍に関してよく寄せられる質問にお答えします。

Q: 契約期間中にどうしても移籍したい場合はどうすればいいですか?

A: 原則として契約期間中の移籍は避けるべきです。
しかし、事務所側からの給料未払いや、明らかなマネジメント放棄など、契約不履行にあたる正当な理由がある場合は、弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。
当事者同士の話し合いで合意解約に至るケースもありますが、違約金が発生する可能性も考慮しておく必要があります。

Q: 移籍したいことをマネージャーにどう切り出せばいいですか?

A: 「今後のキャリアについてご相談したいことがあります」と、まずはアポイントを取りましょう。
メールやLINEではなく、直接会って話すのが礼儀です。
二人きりで落ち着いて話せる時間と場所を作ってもらい、移籍の決意だけでなく、これまで育ててもらったことへの感謝の気持ちを自分の言葉で伝えることが、円満な対話の第一歩です。

Q: 移籍すると、今までの宣材写真や実績は使えなくなりますか?

A: 宣材写真の著作権や肖像権は事務所が管理している場合が多く、退所後は使えなくなるのが一般的です。
実績については、あなた自身の経歴なので伝えることは可能ですが、過去の仕事の写真や映像を使用したい場合は、新しい事務所と相談の上、必要であれば前の事務所やクライアントに使用許諾を得る必要があります。

Q: 移籍を繰り返すと、業界での評判は悪くなりますか?

A: はい、その可能性は非常に高いです。
短い期間で移籍を繰り返していると、「長続きしない人」「何か問題があるのでは?」といったネガティブな印象を与え、業界内での信用を失いかねません。
一つの事務所で真摯に活動に向き合い、円満な関係を築くことが、長い目で見てあなたのキャリアにとってプラスになります。

Q: 移籍先の事務所は、今の事務所に所属しながら探してもいいですか?

A: 水面下で情報収集をすることは可能ですが、現在の事務所に内緒でオーディションを受けるなどの具体的な行動は、契約違反とみなされる可能性があります。
もし新しい事務所の面接を受ける機会があれば、現在の所属状況と契約満了の時期を正直に伝えるのが、最も誠実な対応と言えるでしょう。

まとめ

モデル事務所の移籍は、あなたのキャリアを大きく飛躍させるチャンスになる一方で、タイミングや方法を間違えると大きなリスクも伴います。

大切なのは、感情的に判断せず、まずは「なぜ移籍したいのか」という自分の心と真剣に向き合うことです。
この記事でお伝えしたことを、ぜひリストにして一つひとつ確認してみてください。

  • 移籍の決断は、現状分析から。
  • ベストタイミングは「契約満了時」。
  • 成功の鍵は「明確な目標」「円満退所」「相性」の3つ。
  • 移籍は5つのステップで計画的に進める。
  • 権利関係の確認は慎重に。

そして、移籍を決意したなら、お世話になった事務所への感謝を忘れず「円満退所」を徹底してください。
その誠実な姿勢が、あなたの未来を切り拓く力になります。

あなたのモデルとしての未来が、この選択によってさらに輝くものになることを、私たちMODEL Bookmark 編集部は心から応援しています。

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「MODEL Bookmark」は現役モデル『藤原 宏旨』が監修するモデルのための総合情報サイトです。

◆監修|藤原 宏旨 - Hiroshi Fujiwara -

<経歴|Career>
モデルとして10年以上の実績を積み上げ、現役モデルとして活躍しながら現在はWeb事業を手掛ける株式会社リンクカラーの代表として活動。

<Achievement|モデル実績>
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