一般的に「モデル」と聞くと、背が高くて、スタイルが良くて、雑誌に出ていて多くの若者の憧れの的になっている、ファッション誌やファッションショーの華やかな世界で活躍している人たちのことを「モデル」と認識している人が多いと思います。
ですが、モデル業界は、そのような華やかな世界の「モデル」だけでなくさまざまな「モデル」の種類が存在します。
その中の一つである、撮影会モデルについて説明していきます。
撮影会モデルについて
撮影会モデルとは、商品や企業、チームを宣伝するためのモデルとは違い、自分自身を商品としカメラマンたちに撮影してもらうことが仕事内容となります。
そのため、モデル撮影を行うことで自分が商品や企業、チームの宣伝をするということよりも、「収入」を目的とした仕事内容になることが多いのです。
自分自身が商品となり売り込むため、撮影時の衣装も、私服・ドレス・コスプレ・水着など制限はありません。
より多くの人に撮影をしてもらうことでより多くの収入を受け取る。
しかし、お金のためだからこそ商品となる自分はカメラマンからの無理な要求が断りづらくなるという場合も出てきます。
一般的なモデル撮影会では「触ってはいけない」「モデルごとのNG行為はしない」などの決まりがあり、撮影にスタッフが立ち会う場合がほとんどですが、個人主催で行うマンツーマンの撮影では参加者に無理な要求をされることも少なくありません。
個人主催で行う撮影会では、自分自身の人気がダイレクトに報酬となって返ってくる反面、そのような身の危険にさらされる可能性もある仕事内容であることも知っておき、いざという時の対処法や誓約書などを書いてもらうなどを考えておきましょう。
撮影会モデルと宣伝モデルの違い
撮影会に登場するモデルがレースクイーンやタレントという場合も、カメラマンたちにとっては撮影会モデルと変わりなく撮影をします。
しかし、モデルたちに支払われる報酬には大きな差があります。
宣伝目的の場合、たいていは企業やチームと契約して活動を行うため給与制などが取られます。
一方、撮影会モデルは芸能事務所に所属するタレントや、フリーモデルが歩合制で報酬を支払われることもあります。
宣伝モデルの場合は日当のギャランティが2万円〜5万円程度が相場ですが、撮影会モデルの場合、人気モデルやレースクイーン、人気アイドルなどは1日の撮影会で最低でも10万円以上と高額なギャランティを受け取るモデルも少なくありません。
最近では、撮影会モデルからデビューし、多くのファンを抱え芸能界入りをするモデルもいます。
そして撮影会モデルの中には、撮影スタジオと契約してモデル撮影会を行うモデルもおり、撮影を楽しむ側としてはモデル手配を別でしなくても済むので大変便利と好評なサービスを行う所もあります。
撮影会モデルが苦労していること
撮影会モデルが苦労していることは、個人でやっている場合は、やはりお金のトラブルだったり、無茶な要望を伝えてくるカメラマさんへの対応です。
ですがそれ以外に苦労していることもあります。
それは撮影中に起きるハプニングです。
例えば、ロケーション撮影の時に、強風が吹いていて髪の毛が乱れてしまう、急に雨が降っていてメイク崩れでメイクなおしに時間を取られるなどの問題が発生します。
撮影会モデルの時は、ヘアメイクや衣装確認は全て自分で行わなければなりません。
プロモデルとして、チームとして撮影を行う場合は、撮影中にチェックが入ったり、休憩中に手直しをしてもらえたり、急な天候変化でも対応は簡単に出来ます。
プロモデルと素人モデルからみた撮影会モデル
モデルの仕事を大きく区別した場合の「プロモデル」と「素人モデル」の違いについて理解して「撮影会モデル」のことを理解しましょう。
「プロモデル」は、モデルを専業として生計を立てている人です。
一般的に「プロモデル」は、事務所に所属し、ブランドや雑誌と契約して仕事を請け負います。
「素人モデル」または「読者モデル」は、学生や社会人でありながら、隙間時間でモデル活動をする人になります。
ですので、「素人モデル」は「プロモデル」より求められるものは低く「高身長である」「スタイルが良い」「ビジュアルが良い」といった必要はそこまでなく、より一般人に近い存在であることが必要となってきます。
また、「プロモデル」と「素人モデル」の違いとして、「素人モデル」が仕事の現場に行く際は、交通費の自己負担が求められ、「プロモデル」より仕事の報酬が低く、報酬がなくボランティア撮影の場合もあります。
これが「プロモデル」と「素人モデル」の違いです。
このように説明を聞いていると、「撮影会モデル」はどちらにもつかない「モデル」になります。
事務所に所属しながら、撮影会モデルをしている場合もあれば、モデルに憧れを抱いているが、現実的に諦めて撮影会モデルをしていることもあります。
ですので、撮影会モデル=素人モデル、プロモデルと断念することは難しいでしょう。